前の月 / 次の月 / 最新

残日録 --- The Remains of the Day / 2023-04

2023-04
SMTWTFS
1
2345678
9101112131415
16171819202122
23242526272829
30

2025 : 01 02 03 04 05 06 07 08 09 10 11 12
2024 : 01 02 03 04 05 06 07 08 09 10 11 12
2023 : 01 02 03 04 05 06 07 08 09 10 11 12
2022 : 01 02 03 04 05 06 07 08 09 10 11 12
2021 : 01 02 03 04 05 06 07 08 09 10 11 12
2020 : 01 02 03 04 05 06 07 08 09 10 11 12
2019 : 01 02 03 04 05 06 07 08 09 10 11 12
2018 : 01 02 03 04 05 06 07 08 09 10 11 12
2017 : 01 02 03 04 05 06 07 08 09 10 11 12
2016 : 01 02 03 04 05 06 07 08 09 10 11 12
2015 : 01 02 03 04 05 06 07 08 09 10 11 12

2023-04-03 Mon

 閉じ込められた小屋からやっとのことで逃げだした---どこまでが夢で、どこからがうつつなのかが分からない、不思議な夢だった: [Dream]

ぼくは小さな小屋に閉じこめられていた。 見張りはいなかった。 なんとか縄をほどいて、小屋から逃げだすことに成功した。 ところが、小屋の前の道を女学生が集団登校していて、 じゃまでしょうがない。 女子学生の一人にぶつかった拍子に、 ぼくの左側の靴がぬげてしまった。 あわてて探すが、見つからない。 不思議なことに同じ型(黒い革靴)の右側はたくさん見つかる。

ここで目が覚めた。 起きたばかりの時はすごく面白い夢だったような気がしていた。 それで、人に話せるように、夢の筋を頭の中で反すうした。 夢を、そうやってことばになおすと、 ちっとも面白くないことに気がついた。 「ちぇっ、つまんない夢だった」と言うと、 さっきから探していた左の靴が見つかった (^o^)/

2023-04-04 Tue

 この頃は Twilight Zone(ラジオドラマ版)を聞いている---南北戦争もの、「通りすぎていく者たち」、が面白かった: [Cinema/TV]

いつもの散歩のお伴 In Our Time は暫くお休み。 きょうからは Youtube で拾った Twilight Zone (ラジオドラマ版)を聞く。

最初に聞いたのは旅客機の物語だ。 まもなく着陸態勢にはいろうという旅客機の中が舞台だ。 物語は、 パイロット席で、 下に広がるべき都市(ニューヨークだったかな)が見えないので、 あわてるパイロットと副パイロットたちの姿からはじまる。 当惑するスチュワーデスたち、 あわてる乗客たちと視点はうつる。 パイロットは、下に見えるのはニューヨークの昔むかしの姿だと 確信する。 飛行機が時間を後ろ向きにジャンプしたのだ、と。 もう一度同じことをすれば、 ふたたび「現代」に戻れると信じて、 飛行機はもう一度同じこと(エアポケットみたいのの再現だったかな)を する。 今度こそニューヨークは見えたのだが・・・。 といった筋だ。

まぁまぁかな。

つぎは The Parallell という題名のドラマだ。 はじめて宇宙へ飛び立つ宇宙飛行士が主人公だ。 [--書かれたのはガガーリンの前の時代だろう--] 宇宙飛行士は、計画通り、 宇宙へ飛び出し、地球に戻ってくる。 戻ってきた地球が、彼の知っている地球と小さな部分で違っていることに、 彼は気付く。 彼は平行世界にはいりこんでしまったのだ・・・というお話。 [--タイトルがすでにしてネタバレ(spoiler)だ--] まぁまぁ。 最初の物語の同工異曲、という感じだ。

その次は Passersby --- 一度聞いたことのあるお話だ。 南北戦争が舞台だ。 [--Twilight Zone にはいくつか南北戦争ものがある--]

戦争がおわった ・・・ 勝った者も、負けた者も、疲労困憊して帰郷の途につく。 そんなもと兵士(南軍だったと思う)の一人に焦点をあてた物語だ。 彼の辿る道の途中に一軒家がある。 彼はそこで水を乞う。 でてきたのは一人の未亡人だ --- 彼女の夫も南軍で、 彼女は「いつかヤンキー(北軍)に目にものみせてやる」と思っているのだった。 彼は水を飲み、 彼女としばらく話している。 その家を故郷へと帰るさまざまな兵士たちが通りかかるのだ --- Passersby というタイトルはとてもいい。 そのような通行人の中に、 死んだはずの彼女の夫もいる。 そうこうする内に、 もと兵士があることに気づいた。 しばらくして、 未亡人も嫌々ながら認めたのは・・・。

Twilight Zone の南北戦争ものはどれも面白いと思う。

どうでもいいこと。 もと兵士が "Thanks for the dinner" というと、 未亡人が "Such as it was" と答えていた。 インドネシア語の "Apa yang ada" だ!

2023-04-05 Wed

 新宿のバーで泥酔した上に、道にまよってしまった---この頃 疲れる夢がおおい: [Dream]

新宿のバーで泥酔してしまった。 煙草を吸いたくてしょうがない。 煙草を買いにバーの外にでる。 煙草をさがして、あっちへ行ったり、こっちへ行ったり --- どこにも煙草を売っていない。 酔いはますますひどくなる。 頭が痛い。 バーへの帰り路がまったくわからない。 ヤーサンとぶつかって、あやうく喧嘩になるところだった。 頭がくらくらしている。 真っ直ぐ歩くのさえ難しい。 子供たちが家で待っているのを思いだした。 「電話しなくっちゃ」・・・ どこかで落としたのだろう、携帯も見当たらない。 筋道たてて物事を考えられない。

吐きそうだ。

ぼくはいったいどこにいるのだ。

 Twilight Zone の "Prime Mover" を聞いた---ハッピーエンドでほっとした: [Cinema/TV]

この頃は散歩のお伴に (In Our Time と換えて)Twilight Zone を聞いている。 きょうのタイトルは Prime Mover だ。 出来事には原因がある。 その原因にも原因がある・・・とたどっていった先の 最初の原因(神)といった意味だったと思うが、 ま・いっしゅの洒落だ。

自動車道のわきの喫茶店から物語は始まる。 登場人物は、 店主のエース、コックのジンボ、 そして「きれいの一歩手前」の女給さん、キティの三人だ。 じつは、ジンボには隠された才能がある。 念力でモノを動かすことができるのだ (というわけで、あのタイトルとなったわけだ)。 さて、このことを知ったエースは、 ジンボとキティをつれてラスベガスに勝負にでかける・・・という ストーリーだ。 「どうなるんだ。 もう悲劇的な結果が見えている」・・・と 思いながら、聞いていた。

ベガスでは注意を引かないように エースは目立たない勝負に終始する。 しかしチマチマ儲けるのに飽きたエースは、 ジンボの止めるのにもかかわらず、 とうとう一世一代の賭に挑む --- 暗黒街のボスとのサシでの勝負だ。 勝負の途中でジンボが苦しみはじめる。

・・・

途中で聞くのを止めようとしたのだが、 ついつい最後まで聞いてしまった。

・・・ハッピーエンドはいいですね (^o^)

2023-04-10 Mon

 『メグレと口の固い証人たち』を読みおわった---メグレのいらいらと不機嫌がこちらにまで伝染してくる: [Book]

『メグレと口の固い証人たち』 (シムノン 2013)を読み終わった。

ほとんど破産の瀬戸際にありながら、 二人の裕福な嫁たちからの援助によってなんとか 大ブルジョワとしてのプライドと見た目を保つラショーム家で 家長が殺された。 メグレは老夫婦と弟夫婦(小さな息子がいる)に聞き取りをするが、 彼らは頑なに口を閉ざす。 彼らは弁護士を呼び、 弁護士を通しての聞き取りだけを主張する。 さらに若く生意気な担当判事が捜査を仕切ろうとする。 警察による捜査は、すべて彼の目の前で、 彼の指図によってやれというのだ。 メグレは不機嫌になり、 いらいらと忍耐は限界に達しようとしている。

不愉快な人間ばかりに囲まれたメグレだが、 彼が唯一 好意的な目でみるのは、 数年前に家をでた末娘のヴェロニカだ。

白い部屋着からはみ出してしまっている大きな乳房はそれ自身生命をもち、 気分しだいで身震いしているようだった。 メグレにはそれを淫らというよりも、 陽気で、人のいい乳房と呼びたい気持だった。

捜査は、しかしながら、 このヴェロニカを傷つける形をとることによって、 一気に進展する・・・。

2023-04-11 Tue

 『メグレと消えた死体』を読み終わった---不機嫌メグレのめちゃめちゃな捜査;こんな警察にだけはつかまらないようにしなくては・・・: [Book]

『メグレと消えた死体』 (2012) を読み終わった。

メグレのもとに、 かつて彼が尋問をしたことのある女、 のっぽのエルネスティーヌが尋ねてくる。 その女を連行したのは、メグレがまだ若いころだ。 女はベッドの上で真っ裸になり、 メグレについていこうとはしなかった。

「わたしは自分ちにいるんだ。 暑いでしょ、 わたしには真裸になる権利が あるわ。

このままの格好であんたについてこいって言うんなら、 わたしはいっこうにさしつかえないわね」

少なくとも十回、彼は繰り返した。

「服を着ろ!」

うまい書き出しだなぁ・・・…

彼女によれば、 夫のアルフレッドが盗みにはいった家で死体を見たというのだ。 アルフレッドは巻きぞえを怖れて行くえをくらましている。 アルフレッドをつれもどすためにも、 是非ともこの殺人事件をメグレに解決してほしいというのだ。

アルフレッドの入った家はわかっている。 そこに住んでいるのは歯科医のギヨーム・セールと、 彼の年老いた母だけである。 数日前に家を出たというギヨームの妻が、 おそらくその死体なのだろう。 容疑者、ギヨーム・セールはメグレとおなじ重量級だ。 「トルコ人みたいな」巨大な男、ギヨームは、 メグレのどんな脅しにもまったく動じない。 彼を守る「修道女のような老女」も、まったくみじろぎもしない。 通常の脅しがきかないので、メグレはいらいらする。

有罪を確信しているメグレは、 徹底的な心理戦をしかける。 これ見よがしに刑事が彼を監視する。 鑑識が、違法すれすれ(というより違法そのもの)で ガレージに駐車している彼の車を検査をする。 ところが、 ギヨームは、この心理戦にもびくともしない。 日々不機嫌になっていくメグレに、 部下たちは戦々恐々としている。

そんな中、 決定的な証拠 --- それほど「決定的」だとも見えないのだが・・・(- -;) --- をつかんだメグレははしゃぎまわる。 幸せな気分で景色を見る ---

少しはなれたところに黒い柵と、 四角い芝生と、 修道院のように静かできちんと片づ いた家があった。

その家のどこかに、 修道院長みたいな老女とトルコ人みたいな男がいた。 この二人に メグレは仕返しをしてやるつもりだった。

人生は美しかった。

なんと・ま・てってい的に嫌らしい男なんだろう・・・。

そして、 部下たちの心配をよそに、 とうとうメグレは歯科医を逮捕する。 自白だけが頼りだ。 メグレは彼をいじめ抜く。 部下といれかわり立ち替わりで、 同じ質問を何度も何度も繰り返し、 彼が落ちるのを待つ。 しかし、トルコ人のような男は、ちっとも落ちる様子がみえない。

修道女のような老女、 ギヨームの母親は廊下で息子が解放されるのをじっと待っている。

メグレはとつぜん、その老女にくってかかる。

彼は、 たとえ高齢ではあっても、 彼女に向かって手を上げまいと努力しなければならなかった。 自分では無意識の笑いが老婦人の薄い唇の上に描かれたからだった。

「いや、嘘だ!」 と彼はどやしつけた。

なんて奴だ!

メグレの怒りは老婦人の上に降り注ぐ。 ・・・

彼女はおびえていた。 助けを求めるように口が開いた。

そうして・・・

2023-04-19 Wed

 『ホビット』第3部を観る---『指輪物語』(映画版)より主人公に共感できる: [Cinema/TV]

こないだ映画版『ホビット』 (Hobbit) 三部作の一部と二部の 途中まで (Amazon Prime Video で)見たので、 今日はその続きを観る。[--映画館で一度見ているが続けて観るのははじめて--] 一部はほぼオリジナル通りだと思う。 きょうは二部の後半部と三部を観る。 二部の後半もそうだが、 三部はオリジナルとは全く違うと思う。 (オリジナルを読んだのは40年ほど前なので自信はないが・・・) そして最後は、映画版の『指輪物語』 (Lord of the Rings) 同様に 鷲(イーグルズ)がやってきて めでたし・めでたし ・・・そうなるんじゃないかと思っていた (- -;)

[2023-04-21] こう書いて、ちょっと心配になったので、 日本語訳を読み直した。 びっくり、原作に忠実に作ってあるんだ。 サウロンだけが無理矢理の付け足しかな、と思ったのだが、 原作でも言及されている --- 尤も 「サウロン」としてではなく、 「北のネクロマンサー」としてだが。 鷲もちゃんと出てくる --- ただし 本で読んだときには、 不思議なことに、 あまりデウス・エクス・マキナっぽさは感じなかった。

とは言え・・・ 映画版『指輪物語』は 主人公フロドに魅力が全くないのでつまらんかったが、 『ホビット』のビルボ [--BBC の Sherlock のワトソン役の人--] は とてもいい。

2023-04-20 Thu

 きょうの In Our Time は「哺乳類」(Mammals)でした---いまは「哺乳類の時代」ではない(もちろん「人類の時代」などではない)、バクテリアの時代なのだ、という宣言が小気味よかった: [Cinema/TV]

ひさしぶりに In Our Time を聞いた。 今回のテーマは「哺乳類」 Mammals (2005-10-13)。 とっても面白かったので、絵をみたくなった。

ゲストの一人が言ってた: 「誤解しちゃいけないよ。『恐竜の時代』がおわって いまは『哺乳類の時代』などと考えてはいけない。 いまは、グールドの言うように、 『バクテリアの時代』のまっただ中なんだぜ」と。 調べたら、出典は、 Full House: The Spread of Excellence from Plato to Darwin (Gould 1996) だった。 原文は次のとおり (p. 176):

We live now in the "Age of Bacteria." Our planet has always been in the "Age of Bacteria," ever since the first fossils --- bacteria, of course --- were entombed in rocks more than three and a half billion years ago.

On any possible, reasonable, or fair criterion, bacteria are --- and always have been --- the dominant forms of life on earth.

グールドの本を読みたくなった。 もともとぼくはグールドが大好きだったんだけど (あの野球の蘊蓄さえ止めてくれれば・・・)、 進化論の勉強の中でドーキンスに(いやいや)改宗した。 ・・・ ネオダーウィニズムの進化論の勉強もそれなりにしたので、 ドーキンスからグールドに宗旨替えしようかしようと思う。 うちにあるグールドの本をもう一度読み返そう!

2023-04-27 Thu

 きょうの散歩のお伴の In Our Time は「カンブリア大爆発」だ---メイナード・スミスとサトマーリの『生命進化8つの謎』を読んでいるところだったので、すばらしいタイミング!: [Cinema/TV]

きょうの散歩のお伴も In Our Time だ。 In Our Time の今日のタイトルは Cambiran Period (2005-02-17 放送) だ。 In Our Time は科学分野が一番おもしろい。 ちょうど学会発表のために進化論を食い散らかしていた時でもあり、 とっても面白く聞いた。 「カンブリア大爆発」とは、 いまから5億3千年前、カンブリア紀において、 複雑な構造をした多くの種類の海洋生物がとつじょ出現した「事件」の ことである。

番組のある時点で、当然のことだが、 この事件に関する有名な本の1つである、 グールドの Wonderful Life: The Burgess Shale and the Nature of History (Gould 1990) が話題になった。 司会のメルヴィンが、 その本の中で主張されている グールドの「歴史の巻き戻し」議論についての意見をゲストに尋ねていた。 一人のゲストはその通りだと言っていたようだ(あるいは、 たんにその議論を視聴者に説明しただけだったのかもしれない) --- 進化の歴史を巻き戻すと、 歴史は全然ちがった流れをとるだろう、というのだ。 その中にはホモサピエンスが現れない歴史だって、もちろん、あるわけだ。 もう一人のゲストは、 「そんなことはない。もう一度おなじようなコースをとるはずだ」と主張した (ようだ)。 彼が言うには、 「その証拠は・・・」(かな?) 「イルカの脳がうんぬんかんぬん・・・」(自信なし)。 じつは、 この辺がよくわからなかった。 興味あるところなので、もう一度聞き直しておこう。

グールドの評価って生物学界ではどうなっているのかな。 「適応万能主義批判」、「断続平衡説」そのものはともかく、 その背景になっている偶然万能主義(ぼくの命名)って、 とても説得的なのだが・・・。 偶然万能主義にちょっとだけ適応主義をふりかけた 「ほぼ偶然(ときどき適応)説」(ぼくの命名) [--大ざっぱにいえば「ほぼ中立説」なのだが、あれは分子レベルの話--] がもっとも説得的だと、ぼくは思う。 しかし、 ドーキンスなんかを読んでいる限り、 グールドなどの説はもはや見捨てられた学説のように響く。

2023-04-29 Sat

 The Great Revolt (by Doherty) を読み終わった---アセルスタンはドミニコ会の修道院に呼ばれ、教区から離れる;反乱軍はロンドンに流れ込む;ロンドンは死体や首でいっぱいだ;反乱軍の目標となっている筈の盟友サー・ジョンはどこにいる?;教区の人たち、とりわけ美しきベンディクタの運命は?;後半部は一気読みでした: [Book]

The Great Revolt (Doherty 2022)を読み終わった。 アセルスタン修道士シリーズ第16巻だ。 数巻前からあちこちでおきる農民の叛乱 (The Great Revolt)が物語の背景にあったが、 今度は叛乱の真っ只中(1381年6月)の物語である。

物語はドミニコ会の修道院からはじまる。 反乱軍はロンドンを包囲しており、いつでも入ってこれる状況だ。 院長から命ぜられた仕事をすべく、 アセルスタンはその修道院に滞在しているのだ。 そこはアセルスタンが教育を受けた場所である。 現在の王、リチャード二世(14歳)が、 彼の曾祖父エドワード二世を聖人に列したいという希望をもっており、 その調査を当該の修道院全体で行なっているところである。 調査チームの一員であるブラザーが殺されるという事件が起こる。 この殺人事件(およびそれに続くいくつかの殺人)を解くのが、もちろん、 アセルスタンに任されることになる。

反乱軍はとうとうロンドンに入りこみ、 役人、裕福な商人、外国人などを殺戮していく。 ロンドンの町は死体や首でいっぱいだ。 もはやロンドンは気軽に歩ける場所ではない。 そしてそこここで暴力が爆発する。 修道院に閉じ込められたアセルスタンには、 盟友サー・ジョンがどこにいるのか、 さては死んでいるのかさえも分からない。 さらに気がかりなのは、 彼の教区の人たちにどのような運命が降りかかっているのかということだ。 反乱軍の中で重要な地位をしめている男たちはどうしたのか。 美しい未亡人、ベネディクタはどうしているのか・・・。

物語は、 修道院の中の一連の殺人事件と、 それを取り巻く歴史的な叛乱という二つの流れの中を うねりながら進んでいく。 後半になると、一気よみだった。

これまでは「物語をいろどる可憐な花」でしかなかった ベネディクタの大活躍が嬉しかった。 拍手したくなってしまった。

2025 : 01 02 03 04 05 06 07 08 09 10 11 12
2024 : 01 02 03 04 05 06 07 08 09 10 11 12
2023 : 01 02 03 04 05 06 07 08 09 10 11 12
2022 : 01 02 03 04 05 06 07 08 09 10 11 12
2021 : 01 02 03 04 05 06 07 08 09 10 11 12
2020 : 01 02 03 04 05 06 07 08 09 10 11 12
2019 : 01 02 03 04 05 06 07 08 09 10 11 12
2018 : 01 02 03 04 05 06 07 08 09 10 11 12
2017 : 01 02 03 04 05 06 07 08 09 10 11 12
2016 : 01 02 03 04 05 06 07 08 09 10 11 12
2015 : 01 02 03 04 05 06 07 08 09 10 11 12

前の月 / 次の月 / 最新

最終更新時間: 2025-04-28 11:09