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残日録 --- The Remains of the Day / 2024-12

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2024-12-01 Sun

 東南アジア学会の発表の原稿(「千の唇、百の舌」)ができない・・・今朝の二度寝のときに「夜がアイデアを教えてくれた」---KAPAL に続き、今回も七転八倒中: [Anthropology]

東南アジア学会の 第106回研究大会でのぼくの発表予定の原稿、 「千の唇、百の舌」の進捗がはかばかしくない。

今朝、起きてからベッドで夢現(ゆめうつつ)の時に、 「夜」がやってきて、答を教えてくれた(「コンベ・ソッド」)。 [--エンデ語です。夜の精霊(?)からの啓示のことを言います--]

まず、当該の論文の現時点でのだいたいの枠組を紹介しておこう。 第1章はエンデの妖術信仰(「千の唇、百の舌」は一種の妖術信仰である)について、 第2章は日本のいじめ(別役の議論)についてである。 そして第3章が理論篇(結論)となる。 思いつかないのは、結論としての第3章でどのようにまとめるか、 その方法である。

さて、夜の教えは次のようなものだ。 ニーダムをもちだしたらどうだ、というのだ。

いじめから千の唇を説明するのは ちょうど ニーダムが批判したホマンズとシュナイダーと同じ間違いをしているように見えるだろう。 ホマンズとシュナイダーは次のように説明する。 父系制のなかの個人がしばしば訪問する 母方のオジに、父親に対するより深い愛情をいだくことになる。 さらにその愛情はその娘、すなわち母方のオジの娘へと延長されることとなる、と。 ニーダムはこのような個別の心理学的な事象によって、 制度を説明するのは間違っているという。

もちろん、 ニーダムはデュルケムの金言に従っているのだ --- Whenever a social phenomenon is directly explained psychological phenomenon, we may be sure that it is false.

このニーダムの指摘が正しいとして、 一つの言抜けは、 「わたしは因果論を述べてはいない」と逃げることだ。じっさいまだ述べていない。 そして、最後に、 適当なレトリックで逃げるという手がある。

しかし、もうひとつの対応策がある。 ニーダムの師匠としてデュルケムではなく、 レヴィ・ストロースを持ち出してくるのである。 すなわち、 シンボルの思考が出現するという (デネットの言葉を敢えて使えば)「魔法の瞬間」の後は、 自然主義的(心理主義も含まれる筈だ)説明はいっさい使用禁止となる という、レヴィ=ストロースのあの御宣託である。 ニーダムはレヴィ=ストロースの忠実な弟子なのであるから。

わたしが言いたいのは「冗談」は この魔法の瞬間に関わっている。ということだ。

More . . .

2024-12-04 Wed

 「千の唇、百の舌」から冗談の議論は削除し、責任の問題に集中する---なんとかなるかも: [Anthropology]

東南アジア学会の 第106回研究大会でのぼくの発表原稿 「千の唇、百の舌」がスタックしている。 朝の散歩で、この原稿に関してのいろいろアイデアが浮かんだ。 基本的には一気にダイエットして、 議論を絞るということだ。

第一に(理論篇第3章で展開する予定だった)「冗談」の議論は 日本文化人類学会での発表(来年の6月) 「いじめの誘惑」に移動することとする。 日本文化人類学会の発表で、それ(冗談)だけを徹底的に議論したい。

そうすると、 理論篇は「無記名性」の問題だけになる。 これを「黙約から規約へ」の問題に接木すると、 とてもとても長くなる。 「黙約・規約」の問題は、 (「冗談」問題と同様に) 「いじめの誘惑」(日本文化人類学会発表)で扱うことにする。

さて「無記名性」の問題だ。 この問題は、 むしろ「責任」の問題に接木すべきだろう。 そうすることで、 これまでの defeasibility の僕の議論 (たぶん既発表の論文は 「不倫と肥満」 (中川 2017) だけだろう)と 対比させる。

責任の問題が結論部になるのかな。 ともかく、 結論部の本論にはいる前に、 お蔵入りさせた「ニーダムとホマンズとシュナイダー」議論を 復活させるべきだろう。 「これで心理主義ではない」言い訳の部分だ。 (「魔法の瞬間」への言及は削除する。)

無記名性の問題を責任とからめて書くのが結論部となるだろう。

その手前で、 「個と孤」の問題をつぎのように説明する。 鹿川くん事件のいじめの主体が「孤」であること、 それが近代の「個」と対比される。 このような書き方の中で、 多くの読者が西洋(個)対日本(孤)という図式をあたまに 描いただろう。 別役はその誘惑には負けていない。 彼の図式はむしろ、 近代(個)対ポスト近代(孤)である。 こちらの方が魅力的ではある。

わたしはこの対立は時間順に配置されるものではないと思う。 それはむしろ(どの時代、どの地方においても) 人間の頭の中にインプリメントされていると、 わたしは考える。

この議論から「不倫と肥満」の 責任の問題(まるちゃんなどなど)にもっていく。

なんとかなりそうかな。

第1章の「プッウからタウへ」の流れをもっと 洗練させる必要がある。

2024-12-05 Thu

 「千の唇、百の舌」の最終形態を発見する!---これで発表予定日の一日前の懇親会、および二次会に出席できそうだ: [Anthropology]

日曜日(しあさって)に迫った 東南アジア学会の 第106回研究大会でのぼくの発表 「千の唇、百の舌」が再び沈滞している。 こないだの「夜の教え」もうまくいかなかった。 「責任」・デフィージビリティ (defeasibility) 論で終えるのも 「なんだかなぁ・・・」なのだ。

今朝の散歩の途中でこんな風な筋を思いついた。 「とりあえず」としてはまぁまぁかな。

(1)結論は「属性的分類と関係的分類」にする。 責任の問題系となじむ --- 意図をもって行為する個(属性的分類)vs 空気を読んで動く孤(関係的分類)。

(2) 「属性的・・・は説明論だ」ということで、 ニーダムの心理主義批判とも結びつく。

(3) ディフィージビリティ (defeasibility) には 言及しない。 責任の問題は軽く触れるにとどめる。

なんとか今日中に 第1ドラフトを終わらせることができそうだ。 明日チューンナップすれば、 明後日(あさって)の懇親会に余裕で出席できそうだ --- 発表は明々後日(しあさって)だ。

2024-12-08 Sun

 東南アジア学会二日目、「千の唇、百の舌」原稿を発表する: [Anthropology]

きょうは東南アジア学会の二日目、 ぼくの発表がある日だ。

この頃のぼくの発表は(計画としては)一年にできるだけ三種類の発表を したいと思っている: 民族誌的なもの、理論的なもの、その中間の三種類だ。 KAPAL での発表が最も民族誌的なもので、 日本文化人類学会での発表が最も理論的なもの、 そして、東南アジア学会ではその中間を発表しようと考えている。 先日 KAPAL で 「酸っぱくなっても飲み、腐っても食べる --- エンデにおける先行と階層」を 発表した。 これが民族誌的なものだ。 きょうの発表は 「千の唇、百の舌 --- エンデにおける無記名性の悪意」 である。 これが(民族誌と理論の)中間地点となる。 もっとも理論的ないずれ日本文化人類学会での発表(2025年の6月ころ)になる --- テーマは「冗談」となる予定だ。

さて、今日の日誌に戻ろう。

発表はほぼ定刻(午前11時ちょうど)に始まる。 原稿は、ここ数週間七転八倒でとりくんでいた 「千の唇、百の舌」 である。 時間が来たので、原稿を読み上げる --- 途中から調子があがって、 一気に読み通した。

あ・・・気持ちよかった。

みなさんのコメント・質問もいい感じ。

ぼくの発表がお昼休み前の最後の一本だった。 その後にも数人が演壇までやってきて質問してくれた。

今週中にこの質疑応答をとりいれたバージョンアップを行ないたい。

2024-12-27 Fri

 この頃 夜の9時ころになるとEMちゃん(3歳半)が "It's bed time じっちゃん" と言って ぼくを寝かしつける: [Private]

EMちゃんの毎晩の儀式になってしまったようだ。 ちゃんと寝たのを確かめて、電気を消す。 といってもスイッチに届かないので、ぼくが抱っこしなくっちゃ いけないのだが。

さらに、10分置きくらいに "Are you asleep?" とチェックしにやってくる。 来るたびにおもちゃを一つづつ持ってきてくれる。

     
[]

2024-12-28 Sat

 恒例のもと学生さんたちとの大忘年会を開催しました。コロナ禍以降2度目。昼からはじまえり、いっぱい食べて、飲んで、喋って、終バスまで---今年もまた楽しかった (^o^): [Summary]

今年もいっぱい集まってくれました。 Cちゃん一家(BくんとEMちゃん)も 特別参加! もっとも、 コロナ禍の間に みなさんの子供たちも大きくなってしまったので、 今回は子供の参加がないので、 EMちゃんはちょっとがっかり風。

昼から集まり、 持ち寄りのご馳走を食べて、 持ち寄りのおいしいお酒を飲む。 延々9時まで楽しくおしゃべりした。

     
[もちよりの食べ物、ほんの一部]

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最終更新時間: 2025-04-28 11:09