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[Visit Website The Guardian]
原題は ‘A ticking time bomb’: Timor-Leste begins to reckon with alleged Catholic church sex abuse だ。
オエクシ (Oecusse) (ティモール・レステ共和国のティモール島西部の飛び地) での話だ。 リタという若い女性が 彼女の幼少時の体験を 語るという形で 記事ははじまる。 1990年代、孤児となったリタは Richard Daschbach 神父(「ダッシュバッハ」と読んでおこう) (ちなみに神言会 [--ぼくの調査地、フローレス島で活躍する修道会だ--] だ)の経営する孤児院にひきとられた。 そこでは毎晩、女の子がとっかえひっかえ 神父の夜の伽を命ぜられるのだという。 もちろんリタもそうさせられた。 どの娘も怖くて声を挙げることができなかった。 ましてや、東ティモールにおける 教会の権威・力を考えると、 小さな少女たちに出来ることは何もなかった。
彼女たちは大きくなり、時代もかわった。 やっとリタたちはカトリック教会の上位者たちに 神父の罪業を訴えることができるようになった。 綿密な調査の上、カトリック教会は ダッシュバッハを神父失格とした。 しかし教会はその罪を公にしなかたので、 ダッシュバッハは普通に生活ができた。 さらに追求をしようとする女性たちをさえぎったのは、 第一に同じ孤児院にいた男性たちだったという。 彼らは、ダッシュバッハを訴えようとする女性たちを 暴力で脅した。 さらに大きな障害は、じつは、 ティモール・レステ共和国の社会そのものなのだ。 東ティモールの人々はカトリック教会に多くを負うている --- インドネシア政府の暴力から、 人々をまもったのは、ただ教会だけだったのだ。 カトリック教会は、いわば、絶対の善なのだ。
ぼくの調査地である(インドネシアの) フローレス島、エンデでは、 カトリック教会は、たしかに、尊敬されてはいるのだが、 それは絶対的な権威ではない。 教会は、ある時は、 植民地主義のなごりとしても見られるし (村の人の間では、この見方は稀であるが)、 「巨大な妖術師」として見られることもある --- 教会の背後には、 ある種の闇がそこにあることを人々は感じているのだ。 東ティモールはそうではない。 カトリック教会に、 闇などは(すくなくとも今迄は)考えられないのだ。 連行されるもと神父を、 独立の英雄、 シャナーナ・グスマオが励ましている写真がある。
リタたちは、はたして、 戦いを続けることができるだろうか・・・。
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最終更新時間: 2025-04-28 11:09