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残日録 --- The Remains of the Day / 2021-06-25

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2021-06-25 Fri

 Kobo Elipsa がやって来た : (1) これまでのぼくの読書環境---どのマシンも一長一短だ: [Gadget]

数週間前に注文して、わくわくドキドキ待っていた Kobo Elipsa が予定通り届いた。

とても期待していたマシンだ。 その期待の程度を分かってもらうために、 まず、(Elipsa の届く前の) ぼくの(電子)読書環境を示しておこう --- 読書には、 Kindle と Kobo と、 Sony の DPT-CP1、 そして Chromebook の Lenovo Duet Chromebook をつかっている。

Kindle はよく出来ているマシンだ。 そのエコシステムに囲い込まれている限りは、快適だ。 しかし、ぼくは囲い込まれるのが大嫌いなのだ。 Kobo は ePub が読める。 これだけで、 Kindle (「ではなく」とまでは言わないが)「とは別に」 Kobo を買う価値がある。 ただ、 楽天のエコシステムは不細工で、その上に欠点がおおい --- 本を探すのさえ一苦労だ。 それでも、Kobo のエコシステムは、 Kindle よりずっと開かれている。 要するに Kindle も Kobo も一長一短なのだ。

娯楽の(すなわち、受け身の)読書は Kobo ないし Kindle だけで十分である。 しかし、ぼくの読書は娯楽だけではない。 研究用の、すなわち「戦う」読書がある。 それには「書き込み」が必須である。 そのためにぼくは DPT-CP1 をつかっている。 このマシンは素晴しい。 画面が大きく(A5版、10インチ)で、 スタイラスの書き心地は最高である。 問題は、PDF 以外が読めないという点だ --- HTML や epub さえも読めないのだ。 加えるにフロントライトがない。

以上すべて eInk (電子ペーパー)を使っているマシンだ。 その他にぼくは chromebook (2 in 1)の Lenovo Duet Chromebookでも読書をする。 ある意味、2 in 1 の(タブレット型)chromebook は 万能である --- Kobo や Kindle をアプリとして走らせることができる。 すなわち、Kobo や Kindle と同じことができるのだ。 そして、 PDF リーダーをはしらせれば、 PDF への書き込みも可能だ。 とは言え、残念ながら 「めでたし・めでたし」ではない。 問題は Lenovo Duet Chromebookは電子ペーパーではない、ということだ。 Lenovo Duet Chromebookを使って長く読書するのは辛い。 またもう一つの問題は重さだ --- Lenovo Duet Chromebookは 10インチ(だいたいA5版)のマシンの中では 最も軽量のマシンではあるが、 それでも 500g 近い重さがある。 これを使って長く読んでいると、腕が疲れる。 Kindleや Kobo は 200 グラムを切っている --- Kindle Oasis が 188g、Kindle Paper white が 182g、 そして、 Kobo Forma が 197g、 Kobo Libra H2O ha 192g である。 そして、 あの大判(A5版)のDPT-CP1は、なんと250 グラムだ --- とても軽い!

というわけで・・・

どのマシンも一長一短なのだ。 そして、ここにすべてを解決すべく Kobo Elipsa が 届いたのだ。

 Kobo Elipsa がやって来た:(2)救世主となるか?---このマシンも一長一短かしらん・・・: [Gadget]

Kobo Elipsa は PDF、epub その他いろいろな フォーマットに対応している。 スタイラスをつかっての書き込みも可能である。 そして、画面は 10 インチと大型だ。 ここまでLenovo Duet Chromebookと重なる。 ポイントは、 目に優しい eInk を採用しているという点だ。 さらにLenovo Duet Chromebookよりも100 グラムほど軽い --- 390 グラムほどだ。 ・・・「これまでの読書環境でかかえていた 悩みが一気に解消される!」

さて、 じっさいに使ってみた。

結論をさきに言うと、 このマシン自身、一長一短である。 とはいえ、まずまず合格点をあげたい。

まず既に知っていた弱点を確認しよう。 ePub などの固定ではないフォーマット(流動フォーマット?)の ファイルへの書き込みの件だ --- 書き込んだあと(フォントの大きさなどの)フォーマットをかえると その書き込みはアイコンとしてのみ表示されるようになる。 このアイコンをクリックすると、 そのページが、書き込みといっしょに画像として 表示されるのだ。 じつは、このことは僕にとってたいした問題ではない。 流動フォーマットの本はたいてい娯楽本なので、 書き込みをすることはほとんどないのだから。 また、もし書き込みをするような本の場合であっても、 その時は、 フォーマットを一定させておけばいいのだ。

PDF の表示がちと薄く感じるが、 これはそのうちバージョンアップで治るだろう。 PDF の一番の問題は、読書方向を指定できないことである --- すべての本が横書き前提で左から右へとページがすすむのだ。 この状態で縦書きの本を読むときとてもつらい --- スワイプする方向と逆にページが進むのだから。 これはすぐにでも直してほしい箇所だ。

もう2点、あらかじめ覚悟していた欠点について 述べる。 ひとつは重さだ。 すでに書いたように、 Kindle、Kobo が200 グラム弱、 DPT-CP1が250 グラムであるのに対し、 Elipsa の重さは400 グラム近い。 「なんとか我慢できるだろう」と思っていたのだが、 いささか重過ぎる。 はかってみると519 グラムだった --- 「あれれ、400 グラム弱のはずなのだが」・・・。 ホルダーとして MOFTをつかっていた --- これが重すぎるのだ --- 120 グラムある。 さっそくもっと小さいホルダー(名前は忘れた)(30 グラムくらい)に 取り替える。 これで実測 425 グラムとなった。 ずいぶん違う。 なんとか我慢できるかな。

もう1点はフロントライトの採用が スタイラスの書き心地にもたらす影響だ。 DPT-CP1はとてもいいマシンなのだが、 ライトがないのが欠点だ。 ただし、ライトを、とりわけフロントライトを 使うと書き心地がわるくなるので、採用しなかったということを (どこかで)読んだ記憶がある。 というわけで、書き心地の劣化は覚悟はしていた --- そして、案の定、DPT-CP1 に比べれば Elipsa の書き心地はよくない。 しかし、正直もっとひどくなると思っていた。 これくらいなら我慢できる。

以上をまとめると --- このマシンも一長一短である。 それでも合格点をあげていいだろう。

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最終更新時間: 2025-04-28 11:09

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