ドクターフーの Listen (S08E04) を観る。 Peter Capaldi のドクターにもだんだん慣れてきた。 いつも通り Claraはとっても可愛い。
この回は、 このシリーズでは クララの恋人のピンクが特別な役割を持つことが、 宣言された回だ(と、ぼくは思う)。 ベッドの下の怪物への恐怖、 時の終わりに不時着した男の不思議な系譜、 などなど。 謎がいっぱいの回だ。 恐怖への言及がえらく文学的だった --- とっても モファットぽいなぁ、と思った。
アガサ・クリスティの小説はオーストラリアに行く(1981年)前に 日本語で半分くらいは読んでいた。 オーストラリアに行ってから、 英語で彼女の作品のほとんど全部を読んだ。 さらに、 BBC ラジオドラマで、 一つにつき二度・三度と聴いた。 さらに、もちろん、TVドラマでも繰り返し見た。 そうそう、インドネシア語でも2本か3本読んだ覚えがある。
その後も繰り返し読んだので・・・
アガサ・クリスティの小説は(長編も短編も)どれも 最低で3回程度は読んで(あるいは聴いて/見て)いる。 ぼくは推理小説を二度たのしめる、という特技をもっている。 犯人を忘れてしまうのだ。 しかし、3度も読むと、 冒頭を読むだけで、 筋の展開・ 犯人まで全部おもいだしてしまう。
さてさて・・・
Youtube にアガサクリスティの朗読ファイルが いくつもアップロードされていた。 「なんと!」・・・The Third Girl があった。 いままでに一回しか読んだことがない小説だ。 でだしだけは覚えているが、 後の展開(もちろん犯人も)ぜんぜん思い出さない。 うれしくてしょうがない。 The Cat Among the Pigeons も一回しか読んだことがないが、 これは Big Four と競るほどにつまらんかったことを覚えている。 he Third Girl は単純に読む機会がなかっただけだ。 とても嬉しい。
11代目のドクターのさいしょのクリスマススペシャル。 舞台の町はディケンズのころのイギリスっぽい街並みだ。 天空を支配する大商人が主人公 --- もちろん彼がスクルージ役だ。 そして、スチームパンク風の機械たち。 雲の中を泳ぐ大小の魚という楽しい小道具! その惑星めがけて、 新婚旅行中のエイミーとローリーが乗った宇宙船がコントロールをうしなって、 突進するという設定だ。 エイミーがミニ・スカートで出てくる大サービス! ヒロインのアビゲイルもうつくしい。
堪能しました。
ここ数日の散歩のおともは R. D. Wingfield だ。 あの Touch of Frost の作者だ。 彼は、 最初はラジオドラマの脚本をいっぱい書いていたのだ。
きょう聞いたのは The Daylight Robbery --- いささか人里離れたところで下宿人をさがす 老婦人 --- 彼女は、じつは、銀行強盗をたくらんでおり、 仲間をつのっていたのだ。 4人の怪しい男たちがあつまる。
すばらしいどんでん返しにつぐどんでん返し。 江戸川乱歩のむりやりなどんでん返しとは違い、 Dramaturgy の中での必然なので、 とても楽しめる。
この頃散歩の時に江戸川乱歩の小説の朗読を聞いている。 いったん事件を説明しておきながら、 そのあとにそれを引っくり返すという展開がおおい。 じつに詰まらん --- 「作者が小説を作っているんだ」ということに 読者が気づいてしまうという効果があるのだ。 「そうか、結末なんて作者の気紛れで決定されるんだよな、 あ・つまらん」となってしまう。 一気に興が覚めてしまうのだ。 『かささぎ殺人事件』(Magpie Murders) が つまらないのも同じ効果によるものだった。
ダントーが、 『ありふれたものの変容:芸術の哲学』 (ダントー 2017) で、 芸術をもつことにより、 社会は現実を相対化できた、と述べている。 ぼくはこの指摘は正しく、そして大事な指摘だと思う。 さらに言えば、 現代芸術は、芸術それ自身を相対化する、と僕はおもう。 二番煎じはつまらないのだ。 ブレヒトの「異化」だ --- ぼくにはブレヒトの意図がわからない。 芸術を相対化することはおもしろくないのだ。
この Netflix オリジナル、 Dark Crystal --- the Age of Resistance --- (10 エピソード)は、 1980年代の映画、 Dark Crystal の prequel (前日譚)だという。 あまり気にしていなかったのだが、 よく考えたら、 映画 Dark Crystal は、 全滅したと思われた Gelfin 族に、じつは、生き残りがいた、という ところから出発する。 The Age of Resistance は支配者種族 Skeksi に対して、 Gelfin の7種族が蜂起する、という話だ。 くみあわせると、 このシリーズの結果 (すなわち映画の出発点)は、 ゲルフィン族の全滅、ということだ。 あららぁ。 いったいどうやってストーリーをつくるのかな・・・。
《More . . .》Netflix で『クレヨンしんちゃん 雲黒斎の野望』をみた。 けたけた笑いながら見ていたので、しばらく 気がつかなかったが、 絵が素晴しい! 信じられないほどの素晴しさだ。 こんなアニメもあるんだなぁ。
この頃の日本のアニメは絵が下手すぎてげんなりする --- ストーリーは面白そうなのだが、 絵をみただけで、見る気が失せる。 ジブリもストーリーはそれなりに面白いのだが、 絵が・・・。
さて『雲黒斎』・・・
さいしょに気がついたのは雲黒斎配下の 十把一絡げの雑兵たちだ。 全員が仮面をつけているのだが、 その仮面のデザイン、そして配色が素晴しい。 そしてその動きが芸術的! 気をつけてみていると、 ちゃんばらの場面の絵のセンスが尋常ではない。 風吹丸としんちゃんが城にのりこむところの カメラワークは、 まるで黒沢映画をみているようだ。 そして、お銀の妖艶さ。 いやぁ、堪能しました。
映画『スーサイドスクワッド』にはがっかりした。 でてくる「悪党」がみんないい子なので、ちっとも面白くない。 クレイジーなハーレイ・クインだけはバツグン・・・ そのハーレイ・クインの恋人として(ほんのちょっとだけ)出てきた ジョーカーがなかなかなキャラクターだった。 彼を主人公にした映画を Netflix で見つけたので、 さっそく観る。
悪党を主人公にした映画は好きなのだが、 たいてい主人公の悪党は 最終的には 殺されたり、逮捕されたりする --- これはぼくの悪夢のパターンだ。 『ジョーカー』にはそれがない。 小気味のよいほどのハッピー・エンデで 嬉しくなる。
『ゴッドファーザー』も「悪党」たちが主人公なのだが、 なんとなく仕事で悪党やってるみたいだ。 ジョーカーは冗談で悪党やってて、とてもいい!
3 Below の最後の5回くらいを まとめて見た。 ほんとうに面白い。 1960年代だか70年代だかのアメリカの ホームドラマからコンピューター (Mother) が つくりあげた能天気な 「お父さん」と「お母さん」がさいこ! Mother がいなくなるところでは泣きそうになる。 「お父さん」と「お母さん」までいなくなりそうになって、 どきどきした。 学校の先生たちが立ち上がるところでも泣きそうになる。
満足まんぞく。 第1部 The Troll Hunters と同じくらい面白かった。 明日から第3部 Wizard を(もう一度)見よう。
閑話休題・・・
How to traind your dragons (邦題『ヒックとドラゴン』)の Netflix 版は、 見ていられなくて途中でやめてしまった。 Netflix の「視聴中」や「マイリスト」からも削除した。 原作の本は Page turner だ --- 全12巻を一気読みした。 映画(第1作)は、 原作とはまるで違った話になっていたが、 それなりに面白かった。 この Netflix 版のテレビドラマシリーズは映画の 続編なのだが、 Hiccup が、まるで(後期) Harry Potter みたいで 見るに耐えない。 タフナットとラフナットの双子は大好きなのだが・・・
馬鹿にしながら見ていたが、 これはかなり面白い。 さすがに、今 まじめに観るには 辛(つら)いのは認める。 しかし、 リメイクすればけっこう面白い映画ができるんじゃないかなぁ。 「おもちゃコンサルタント」もなかなかのアイデアだし、 「怪獣島」はジュラシックパークみたいだ。 廃工場での真空管さがしのモチーフはとても好きだ。 男の子と女の子は、ちょっぴり Up(アニメの映画)を思い出させる。
Wizards は『アルカディア3部作』の最終パートだ。 第1部 The Trollhunters と密接に関係する筋だ。 1部と2部にときどき出てきてた喫茶店の店員、 ヒジルドゥ (Hisirdoux) があたらしい主人公だ。 彼がじつはマーリンの弟子(魔法使いの apprentice)だったという ところから話は始まる。 そして、物語は、 すべての発端である 12世紀のキャメロット(アーサー王やマーリンのいる王都)へと 移動する。
なかなかの迫力でした。 全10話しかなかったけど[--スタッフがつかれちゃったのかな--]、 堪能した。 第1話で徹底的な悪者だったキャラクターが、 深みを増してゆく。
明日から、もう一度 Troll hunters を見なおそう。
プロジェクターで Tim Burton の BeetleJuice (1988) を観た(Netflix)。 ぼくは、 生物学的な家族の愛の物語(映画の『宇宙戦争』とか、 『スマーフ2』とか)は (なぜか)大嫌いだ。 しかし非生物学的な家族の愛の物語 (映画の『マチルダ』とか)は、 (なぜか)大好きだ。 この映画もその仲間みたい。 リディアと幽霊の夫婦の関係がとってもいい感じ。
閑話休題。 Betelgeuse を "beetle juice" と読むギャグって、 一般的なのかしらん。 [--Fredric Brown の小説に出てきたギャグだ。--]
《More . . .》