ぼくは空を飛んでいる。ぼくは逃亡している。 日本中を追いかけられているのだ。
どこに行っても、ぼくだと分かり、 人びとがぼくを追い掛けまわす。 逃避行の最初の頃は飛行は順調だった。 しかし時間がたつにつれ (いつもの通り)だんだん飛ぶことが 難しくなってくる。 飛翔の高度はどんどん下がり、 せいぜい2メートル程度になってしまった。 速度はまったく出なくなる。
関西から逃げて、 関東までやって来た。
九十九里寺というところに 逃げこむが、 ここにも追手がいた。 寺から外に飛び出す。
もう飛べない。 河原に着陸する。 数人の子供と遊んでいる主婦が二人いた。 「こんなに疲れきった人間をつかまえるのか」と ぼくが言う。 一人の女性がぼくを助けてくれる。 子供たちといっしょに 彼女の家に行く。
疲れきっているので、 ぼくは寝てしまう。
夢の中で眠ったのははじめてのような 気がする。
温泉のある旅館に泊まる。 夜中、幽霊がたくさんやって来た。
幽霊にはたくさんほこりがついている。 しばらく(現世に)あらわれなかったせいなのだろう。 お風呂にいれてあげることにした。 幽霊は全員女性だったので、 彼女らの湯浴みは旅館の人に任せた。
アメリカでのロケット飛行機の大会に 参加した。 大会には全部で10個ほどの発表がある。 ぼくの発表はその内の二個だ。
ロケットに乗ったまま大会に参加した。 発表のアリーナに入る場所をさがす。 隣の建物が日本人が作った建物で、 そこの同じ階から大会の建物に入れば、 アリーナにすぐ行けることがわかった。
ロケットに乗ったまま 日本の建物に入る。 天井が低い。 動きがとれなくなってしまった。 時間がきて、 大会での発表ができなくなってしまった。 「これで、二度と アメリカでの発表ができなくなる」と思った。
ロケットに乗ったまま建物の外に出る。 高いところを飛ぶ。 いつのまにか、 ロケットはなくなり、 ぼくは何もなしで空を飛んでいた。 かなりの高度である。
《More . . .》オートバイの後部座席に乗っているとき、 とつぜん 「走っているバイクから落ちてみたくなった」という 体験談を聞いたことがある。 高い崖をみていると「ここから飛び込みたい」という 気分になるという話も聞いたことがある。 それと同じ種類の「気分」だったのだろう。 とつぜん人に噛みつきたくなった。 こうすると、これまでの社会的な地位もすべて なくなってしまうことに気づくと、 その分だけ、どうしてもやってみたくなった。 そして噛みついた。 そして社会から脱落した。 崖に飛びこんでみたのだ。
《More . . .》「私」は鳥の右脚に、 その友達は左側の脚につかまっていた。 鳥は飛びつづけ、 やっと着陸した。 わたしたちは あわてて鳥の脚から、 新しい土地に降り立った。
二人ともに水性甲虫 (water beetle) なのだが、 種は違う。 私はカイアエーン、 その友達はカイアイーンだ。
カイアエーンとカイアイーンとでは 昔から一人の大統領を 選ぶことになっている。 新しい場所でも同じ慣習があった。 そしてちょうど 大統領選挙の時期だった。 鳥に連れてこられた新参の私とその 友達がそれぞれの種の代表として 選挙に出ることになった。
勝利を予想していたのだが、 負けてしまった。 この場所には、 カイアエーンの数が少ないという。
《More . . .》ぼくは、 昔住んでいたアパートの近くで、 いつものように空を飛んでいた。 地上2メートルくらいの高さしか飛べないあの 飛び方だ。 どうやっても高度をかせげない。
その日、 そのアパートには政府の武器開発局の 人々が視察にきていた。 彼らは、ぼくの飛翔を見て、 武器のヒントになることに気づき、 ぼくを追い掛けはじめた。
ぼくは高く飛ぼうとするが、 うまくいかない。 あせっても高度はあがらないし、 速度もあがらない。
なんとか彼らから逃げることができた。 学校の近くまで来ていた。 同僚の先生とたまたま出会い、 雑談をしている。 そこにまた武器開発局の男たちが 手に手にいろんな武器をもってあらわれた。
必死に逃げるが、うまく飛べない。
どうやって逃げたのだろうか・・・ 気がつくと、富士山麓の樹海に辿りついていた。
ここに入ると二度と出てこれないことは 知っている。 しかし、政府の追求も怖い。 どうしようか迷っていると、 空から低い轟音がする。 軍用ヘリだ! たぶんアパッチェだと思う。
ここらあたりは、 夢というようり映画だ--- 『地獄の黙示録』の出だしのところ。
目が覚めたのは5時半ころだった。
きょうの飛行はとても調子がいい。 空高く飛ぶ。 馬を何頭か盗んだ。 大収穫だ。
指名手配を受けて、 追われる身となった。
タイミングの悪いことに、 とつぜん飛行能力に問題が起きた。 低空飛行しかできなくなったのだ。 地上1メートルくらいのところしか飛べない。 スピードもまったく出ない。 平泳ぎのようにして、アップアップしながら進む。 追手がせまっている筈なのに・・・。
《More . . .》現在の研究テーマである「引用」が、 「機能」や「意味」と同じく 「いま・ここにないもの」/「いまだあらざるもの」に 関係していることに気づく。 志向性の一種をもっているのだ。 だから「引用」を「夢」とか「希望」とかに 言い換えたほうがいいだろうことに気づく。 さて、「すでにここにあるもの」を「現実」と呼ぼう。 その現実をどのように記述するか (そこに修辞としての引用が関わってくるのだが)が 夢あるいは希望を規定するのだ。 だからタイトルは「現実・記述・引用」としよう。
・・・このへんで目が覚めた。 コンベ・ソッド(「夜が教えてくれた」)だ。 啓示だ!! なんというすばらしいアイデアなんだろう (^_^)/
ただ・・・意味が分からん・・・ (- -;)
お昼ご飯を食べて、『銭形平次』を読んでいる うちに寝落ちした。
平次が事件のあった店(たな)の全員を 呼びあつめる。 番頭の佐吉に「これで全員か?」と聞くと、 「いえ、まだHM (OG)さんが来てませんという」
・・・博論もとって、 本も出版したのに・・・。
きょうはトランペットのテストがある。 それに合格すれば発表会に出れるのだ。 それにもかかわらず、ぼくは 全く練習をしていなかった。
テストを受けるのは ぼくを入れて四人だ。 試験官はウィトゲンシュタインの 哲学を専門としている先生だ。
UT (OB)くんが最初にテストを受けた。 彼が終わったあと休憩になった。
M (OG)さんが遊びにきていた。 しばらく彼女と雑談をする。
また試験が始まった。 ぼくの順番が迫ってくる。
たまらず、ぼくは逃げた。 空を飛んだ。
《More . . .》