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4-1 二つの信念

単相と複相

2013-09-14 23:38

中川 敏

1 第4部の序文

2 序
2.1 ポイントとキーワード

3 3rd Person Belief Sentence
3.1 Aspect
3.2 Single Aspect
3.3 Appearance
3.4 Multiple Aspects
3.5 Relativism as Human Nature
3.6 Education

4 1st person Belief Sentence
4.1 Believing and Knowing
4.2 Believing in the Seemingly Un-believable
4.3 Hamamoto's Arguments
4.4 Communication Space
4.5 Evolutioism

5 まとめと展望

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(C) Satoshi Nakagawa
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1. 第4部の序文

全体論とは、 すなわち創発主義とは、 内的視点に基づく 内在的研究だ。 それは還元主義と研究の態度が違うのだ、 わたしたちは、 二つの対立をそのように結論づけた。

この問題解決から、じつは、 人類学独自の問題が出てくる。 内省に基づいて規則や道徳、そして責任などに ついて考えることで、 さきほどの結論を説得的なものにする、という 戦略をわたしはとってきた。 この戦略は、じつは、両刃の剣なのだ。 ポイントは、人類学は他者の研究である、という 点にある。 端的に言うと、 他者の内的視点をいかにして 記述できるのか、という問題が あらたに生じてくるのである。

次の講義は、 この問題、 他者の内的視点を獲得することに 費される。

2. 序

2.1 ポイントとキーワード

さてさて・・・

還元論と全体論という迂回が いささか長くなり過ぎてしまった。

この迂回は、しかしながら、 今回の院ゼミの展開の中で 意味がないわけではない。

まず、 忘れてしまったかもしれないので、 迂回の前の議論を簡単にまとめておこう。 ・・・・・ 【工事中】 ・・・・・

宣言した方法は、 三人称の信念文を心の外側から考察し、 一人称の信念文を心の内側から考察するという やり方であった。

じつは、 後者、すなわち心の内側から 考察を開始する一人称の信念文も、 論の冒頭で、 「それは無理である」という結論に至る (筈である)。 そして、 考察は「心の外側」へと進んでいくのである。

ポイントは、 三人称信念文の探求が乗り出す「心の外側」と 一人称信念文の探求が乗り出す「心の外側」が 違っている、ということである。 前者の「心の外側」は制度であり、 後者の「心の外側」は集団性なのだ。

・・・・・ 【工事中】 ・・・・・

2.1.1 キーワード

3. 3rd Person Belief Sentence

さていよいよ本論に入ろう。

まず取り扱うのが 「エンデの人びとは森に精霊が住んでいると 信じている」という、 三人称の信念文である。 そして、 この三人称の信念文は、 心の外側から考察する、と宣言した。

3.1 Aspect

ウィトゲンシュタインの アスペクトの議論から始める。 おなじみのウサギアヒルの図だ。


・・・・・ 【工事中】 ・・・・・

3.2 Single Aspect

・・・・・ 【工事中】 ・・・・・

3.3 Appearance

・・・・・ 【工事中】 ・・・・・

3.4 Multiple Aspects

・・・・・ 【工事中】 ・・・・・

信念文とはこのようにして 「複相状況」の中で生まれてくるのである。

複相状況、あるいは 「信念文」の発生するメカニズムを 「視点の二重化」という言葉で表現することができるだろう。 Aが「Bは『これがアヒルだと信じている』」と 言うとき、 AはBの視点を、 自分の視点と同等のものとして認めているのである。

・・・・・ 【工事中】 ・・・・・

3.5 Relativism as Human Nature

ギアツは「反反相対主義」 [ geertz-anti-anti ]の中で、 相対主義を擁護するのではなく (それは不可能だと彼は考えているのだと思う) 相対主義に反対する潮流、 「反相対主義」への反論を展開する。 「反相対主義」のキーワードとして、 彼は 「人間の本性 (human nature)」と 「人間の心 (human mind)」とを挙げる。

わたしがここで言いたいことは、 相対主義こそが人間の本性なのだ、ということである。

・・・・・ 【工事中】 ・・・・・ [ wittgenstein-pi ] [ wittgenstein-pi-j ]

注意すべきは、アスペクト盲にできないと規定されてい ることは、「あひる<に>見える」という見方の自覚、 あるいは「積み木を自動車<として>見る」といった見 立てであり、「あひる<が>見える」や「自動車<を> 見る」といった通常の知覚にはなんの支障もない、とい うことである。つまり、われわれの用語で言うならば、 彼は単相状態に安住し、けっして複相状態に出会うこと がない。その意味で彼はまた<他者>に出会うこともな い。いわば、アスペクト盲とは「意味の独我論者」なの である。 [ noya-mind-bunko: 282 ]

・・・・・ 【工事中】 ・・・・・

・・・・・ 【人称代名詞】 ・・・・・ [ sakai-jiheisho: 148 ]

丸いフェンスの中に、ウサギが飼われている。ある自閉 症の子が、それに興味をもった。あの長い耳をぶら下げ て、ふりまわしてみたいのである。フェンスを乗りこえ ようとする。当然、先生はとめる。すると彼は二、三メー トル先のフェンスから乗りこえようとする。またとめる。 そしてまた二メートル先へ。…… 「何度いったらわかるの」 といいたくなる。つまりはらをたてるのだ。 [ tamai-jiheisho: 51 ]

・・・・・ 【交通博物館の例】 ・・・・・ [ tamai-jiheisho: 101 ]

3.6 Education

4. 1st person Belief Sentence

4.1 Believing and Knowing

・・・・・ 【工事中】 ・・・・・ [ todayama-chishiki ]

[ plato-theaetetus ]

4.2 Believing in the Seemingly Un-believable

白川(編)『呪術の人類学』 [ z.shirakawa-jujutsu ]や 阿部(編)の 『呪術化するモダニティ』 [ z.abe-modernity ]に 描かれる呪術。

4.3 Hamamoto's Arguments

濱本は 「他者の信念を記述すること」 [ hamamoto-belief ]の中で、 「信念」を捉える二つの仕方を示す。 それらは、彼の中では、一つのコインの 裏表であると考えられている (なぜなら、二つ目は「補足」として 書かれているからだ)。

一つ目は、 言わば「信じる」という語の 語用論 (pragmatics) を 心的内容として捉えるのではない 仕方を二つ示す。 一つはその論文の本文において、 もう一つは当該の論文の最後の 「補足」という形で示される。 後者はその発展形が 同じ雑誌の次号に [ hamamoto-wager ] 「信念と賭け」として発表されている。

この流れから、 濱本自身は二つの方法を、 「同じようなもの」 [ hamamoto-belief: 67 ]と 捉えているように見える。

私自身は、 この二つを全く違ったものと捉える。

とりあえず、 二つの仕方をまとめておこう。

一つ目の方法は「信じる」を 次のように捉えることだ: 「「SはPを信じている」はSがPに真という評価を あたえ, かつ話者が自分が所属する言説空間に おいてPを真と評価しない立場が 存在すると判断しているというのと等価である」 [ hamamoto-belief: 65-66 ]

もう一つの方法は、 だれかが P を信じるというのは、 P が真であることに賭けて 行動することの別名だ、と考えることである。

4.4 Communication Space

4.5 Evolutioism

・・・・・ 【工事中】 ・・・・・ 濱本さんの「賭け」の議論 「信念と賭け:パスカルとジェームズ」 [ hamamoto-wager ]

・・・・・ 【自己複製子】 ・・・・・ [ dawkins-selfish-genes-j ] [ dawkins-selfish-gene ]の

・・・・・ 【統計的プロセスとしての進化】 ・・・・・ [ bateson-mind-and-nature-j ] ・・・・・ 【デネットのアルゴリズム論】 ・・・・・

[ dennett-darwin ] [ dennett-darwin-j ]

5. まとめと展望


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Bibliography

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ENDNOTES