授業の概観
Table of Contents
1 はじめに
- 2018年4月7日(土曜日)の「学際共同研究特講」
- 人間科学研究科M1(院新人)のために
- 各講義の終わりにリアクションペーパーを書いても らいます
- (すみません)それに対する反応をする時間はあり
ません・・・
m(_ _)m
- 昼休みに一回回収して、午後再配布します
- A4の紙を配布します
- 上から3cmに以下を記入してください
- 学系・(あれば細分)・専攻
- 学籍番号・名前
- 残りを三等分しておいてください
- それぞれに感想を書いてもらいます
1.1 ウェブ
- ウェブからも 読めます
- 次の URL を書き写してください http://www.merapano.net/~satoshi/anthrop/class/susume/
- コピーライトの関連で掲載できなかった図が少々ありますが、あ とは今日の授業のそのままです
- Reveal.js は使用していません。スライドではあり ません。授業受けずに見ても、あまり役に立たない かもしれません。
1.2 シラバスから
みなさんはこれから大学院生になり、学部時代と は違った勉強(研究)が求められることになりま す。学部時代とどのように違うのかとまどってい る方も多いでしょう。本講義では、大学院に入っ てからの一つの具体的な道筋を示してみようと思 います。大学院の勉強の仕方の実演販売です。使 うのはわたしの道筋です。
- This lecture is meant to teach you how to study (as a graduate student)
- by showing how I studied as a grad student
- It's a kind of ``demonstrate and sell''
わたしは人類学者で、インドネシアでフィールド ワークをして、オーストラリアで博士号を取りま した。人類学、インドネシア、オーストラリアと いう部分は、みなさんの道筋とはほとんど重なら ないかもしれません。しかし、学際的な研究(人 類学)、フィールドワーク、留学と考えれば、役 に立つことも多いでしょう。
- I'm an anthropologist
- did fieldwork in Indonesia
- got Ph. D. in Australia
本講義ではこれら三つについてお話ししたあと、 具体的にそれらが繋ってどんな論文ができあがる のかを示してみようと思います。
1.3 『大学教育について』
- J.S. ミル『大学教育について』(岩波文庫) (Inaugural Address delivered to the University of St. Andrews, 1867 by J. S. Mill)
大学は職業教育の場ではありません。大学は、生計を得るため のある特定の手段に人々を適応させるのに必要な知識を教えることを目的 とはしていないのです。大学の目的は、熟練した法律家、 医師、または技 術者を養成することではなく、有能で 教養 ある人間を育成することにあり ます。専門職の養成のための公的機関があるのは至極当然であり、したが って、法律学校、医学校があるのは結構なことです。
The proper function of an University in national education is tolerably well understood. At least there is a tolerably general agreement about what an University is not. It is not a place of professional education. Universities are not intended to teach the knowledge required to fit men for some special mode of gaining their livelihood. Their object is not to make skilful lawyers, or physicians, or engineers, but capable and cultivated human beings.
1.4 基本的な立場
- あなた方:「職業としての学者」の入口にたっている
- わたし:「職業として学者」
1.5 わたし
- 性別:男 (male)
- 時代:1970年代に院に入学する (grad student in the 70s)
- 1976年院入学
- 安い円 (weak yen)
- 就職の可能性
- 学問:文化人類学 (anthropology)
- 文献は(当時)日本語皆無
- フィールドワークをしなくちゃいけない
- 場所:日本、インドネシア、オーストラリア
- インドネシア東部フローレス島 (in Flores, eastern Indonesia)
- フィールドワーク:1979年から1981年まで (from 1979 to 1981 and …)
- 留学:1981年から1984年まで (studied abroad in Australia in 1981/1984)
- 趣味:コンピューター (my hobby is computer)
- これらを一般化することは無理なので、各自が わたしの話を翻訳するようにしてください
1.6 一般的な「あなた」
- Let's pretend that you are…
- 性別:男 (a male)
- 趣味:コンピューター (a hacker)
- 修士:2年間(フィールドワークなし) (doing your MA in 2 years without fieldwork)
- 博士の最初2年間:フィールドワーク (intending to do 2 year fieldwork)
- 博士の後半:留学先で博士号を取る (intending to get your Ph. D. abroad)
2 授業の流れ
- 第0講義 概観(これ)
- 09:30–10:00
- 第1講義 大学院@日本(修士) (Master course in Japan)
- 10:00–12:00 (含む休み時間)
- 第2講義 フィールドワーク@インドネシア
(Fieldwork in Indonesia)
- 13:00–14:30 (含む休み時間)
- 第3講義 大学院@オーストラリア(博士) (Doctor
course in Australia)
- 14:30–15:30
2.1 日本で修士論文を書く
- Lect 1: Doing Master in Japan — where I talk about:
- なぜ人類学だったのか? (Why anthropology?)
- なぜ東インドネシアだったのか?(Why Indonesia?)
- 読むべき本 (Books to read)
- 読書ノートのとりかた (How to make notes)
2.2 インドネシアでフィールドワークをする
- Lect 2: Doing Fieldwork in Indonesia — where I talk about:
- エンデってどんなところ? (What is Ende like?)
- インドネシア語がはなせるまで (How I came to speak Indonesian)
- エンデ語がはなせるまで (How I came to speak Endenese)
- フィールドノートの取りかた (How to make fieldnotes)
- コンピューターの使い方 (How to use computer)
2.3 オーストラリアで博士論文を書く
- Lect 3: Doing Doctor in Australia — where I talk about
- なぜオーストラリアだったのか (Why Australia)
- 英語がはなせるまで (How come I could speak English)
- 博士論文を書く (How to write a dissertation)